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鹿児島大学医学部保健学科
成育看護学講座沖 利通

第76回日本生殖医学会学術講演会・総会を2019年4月7日(日)に開催できますことを皆様に感謝申し上げますとともに、鹿児島大学にとりましても大変名誉なことと存じます。小林裕明教授の取り計らいで鹿児島大学医学部産婦人科教室の全面的な協力のもと、開催できますことにも深く感謝しております。

今回は、中川浩次先生をランチョンセミナーの講師としてお迎えしました。徳島大学の前教授の青野先生・苛原教授・山野先生の下でARTグループのチーフ,国立成育医療センター不妊診療科の一員として長年活躍されてきました。現在は杉山産婦人科 新宿の院長をお勤めになり、生殖医療専門医・内視鏡手術認定医として臨床と研究に携わっておられます。独特の視点をお持ちの先生で、着床障害に関する実践的な講演を楽しみにしております。

この会の前身である九州生殖内分泌懇話会へ初めて参加したのは、1990年4月でした。永田先生,堂地先生ら医局員数人で、学会開始の1時間以上前から段ボール2箱分の学会セットを携え準備を始めます。当時の参加者は40人程度で、某会社の狭い会議室を借り、基礎実験や内分泌に関する演題が今より多かったように記憶しています。パワーポイントのない時代で、ワープロで作成した紙原稿を写真館へ届け、スライド準備をしなければなりません。スライドは横長ケースに10枚ずつ入れ、演者の指示でスライド係が一つずつ送ります。ピント調整やスクリーンの動きに遅滞が生じないよう、一時も息が抜けず大変でした。

1991年には鹿児島大学農学部の後藤和文教授が世界初の牛での顕微授精を成功させます。教室では竹内先生が着床前遺伝子診断研究の先駆者となり、生殖医療の目覚ましい発展の時代に突入します。その後も、多方面の数々の先輩方や後輩との出会いに恵まれました。生殖内分泌領域ばかりでなく、ヒトの生殖補助医療・内視鏡手術・婦人科細胞診・東洋医学に関しても、様々な知見を得ることができました。ARTの分業化も進み、医師(生殖専門医・腫瘍専門医・臨床遺伝専門医)・培養士・看護師・助産師・臨床心理士とそれぞれの本分と役割を果たしつつ、チーム医療という視点の必要性を痛感しているこの頃です。

当日のご参加の方々や座長・演者の皆様、そして本学会運営に関わる皆様のご協力はもちろんですが、九州・沖縄支部会本部の大分大学産婦人科教室の献身的なご尽力に心から感謝いたします。

開催会場

事務局

第76回九州・沖縄生殖医学会事務局
日本生殖医学会・
九州・沖縄ブロック長
楢原久司
大分大学医学部産科婦人科
事務局担当:河野康志
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